生きてて良かった…

☆今日はサイモン・ラトル氏のセレモニーでした☆

管楽器のド派手なファンファーレの演奏開始と共にローマ法王のようなマントを纏ったラトル氏、

英国王立音楽院の学長、ロンドン大学の理事長、あともう一人金のトロフィー?のような物を持った

人がゆっくりと縦一列に並んでホールに登場しました。

登場の間、私たち演奏者、オーディエンスは敬意を表すために起立した状態でした。

来賓の席には有名一流音楽家の方々もいらっしゃいました。
こういった英国式のセレモニーを経験できるだけでも貴重な思い出になるというのに、

ラトル氏の指揮で演奏できるなんて音楽をやっていてこれ以上の贅沢は無いんじゃないかという気持ちです。


リハーサルについてですが、ラトル氏がやってくる10分前から会場の空気がソワソワしているのが

よくわかりました。私は興奮しすぎて呼吸があまり上手くできていませんでした。(笑) 

真っ白なスタンドカラーのシャツを着たラトル氏が登場しただけで会場の空気が一気に変わったのが

今でも忘れられません!演奏者全員で起立して指揮者を迎えるのは初めてでした。

緊張してこわばった表情で起立している演奏者を見てラトル氏は、『そんな風に迎えられたら緊張

してしまうよ~!!』といって会場にいる人たちを笑わせていました。
ラトル氏はとにかく音質にこだわる方でした。全てのアドバイスがとても的確で分かりやすく

(それでも決して単純ではない)、言葉の一つ一つがとっても丁寧で、優しくて、演奏者たちはもう皆虜でした……!

アドバイスを受ける前と後で演奏が全然違うんですよ!!神様が現れたのかと思いました。
今回私は前から2列目というなんとも幸運な席で演奏することができたので、楽譜見ないで、

ラトル氏の顔ばかり眺めていました。w 楽譜なんか見てたらもったいないなんて思ったのは人生初ですよ!!

一番感動したのは、リハーサルの最後に

『指揮者というのは実は孤独なんだ。みんなでこの音楽を作りたいから、ここで演奏しているみんなと

必ず一回は目が合うようにするからね。』

とおっしゃったことです。それを聞いて演奏者たちは皆ため息を漏らしていましたw 

実際本番で私は一番盛り上がっているところでラトル氏と目が合って、嬉しすぎて倒れそうになりました。笑
演奏が終わった後、ラトル氏は演奏者に向かって静かに『wonderful』と言ってから客席の方を向き、

お辞儀をしました。

私の拙い文章力でどれだけ伝わるかはわかりませんが、とにかく、本当に本当に素晴らしい指揮者でした。。


英莉香